さつまいものカロリーと糖質量~ダイエット効果を栄養面から解説~
当記事の執筆は、管理栄養士 白石香代子が担当しました。
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カロリーや糖質が高そうなさつまいも。
でも、さつまいもは甘くて美味しいので、カロリーや糖質を控えていても食べたくなりますよね。
たしかにさつまいもはいも類の中でカロリーや糖質は多めですが、栄養分も豊富な食べ物です。
そこで、今回はさつまいものカロリーや糖質をお伝えいたします。栄養素についても解説いたしますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
さつまいものカロリー・糖質
さつまいもの100gあたりのカロリーは126kcal、糖質は30.9gと、カロリー・糖質ともに高めです。
1本あたりはどうか
さつまいも中サイズ1本あたりのカロリーはおおよそ380〜500kcal、糖質90〜125gほどです。
ちなみに一般的なさつまいもの重さは、中サイズ1本あたり大体300〜400gといわれています。
参考までに、ご飯1杯200gでカロリーは340cal、糖質は70gです。さつまいも1本食べると、ご飯1杯分のカロリー・糖質に相当するとわかりますね。
さつま芋と芋類のカロリーと糖質を比較
*100gあたり
上記の通り、さつまいものカロリーと糖質はいも類の中で高めです。芋類だからといって同じようなカロリー・糖質ではないので、ダイエット中などは注意が必要です。
参考記事:じゃがいものカロリー・糖質は多い?ダイエット向きか検証
参考記事:長芋のカロリーと糖質は低い~ダイエットに活用しやすい食品です~
糖質制限に適しているか
さつまいもの糖質は30.9gと高めなので、糖質制限に適した食材とはいいにくいです。
ただし、糖質制限中であっても適量であれば、さつまいもを食べられます。
なお糖質は体や脳のエネルギー源として必要な栄養素です。糖質量が多いからといって、さつまいも食べてはいけないわけではないですよ。
さつま芋はダイエットに向いている?
さつま芋は甘いためダイエットに不向きと思われがちですが、以下の理由からダイエットに向いている一面もあるといえます。
参考記事:ダイエットにさつまいもが良いって本当?〜効果・やり方・レシピをポイント解説〜
低GI食品である
GI(Glycemic Index)値とは食後血糖値の上昇度を示す指標で、さつま芋は低GI食品です。
高GI食品ほど血糖値が速く上昇し、低GI食品ほどゆるやかに上昇する特徴があります。
実は血糖値が急激に上昇すると、インスリンという血糖値を下げるためのホルモンが過剰に分泌されます。そして余ったインスリンは血中の糖分を中性脂肪に換えて、体に貯め込む働きがあるのです。
さつまいものは低GI食品なので
食物繊維で便秘解消と満腹感を得られる
食物繊維は消化管の運動を活発にして、腸内を細菌が活動しやすい環境にし、腸の中を整えます。その結果、便秘を解消したり糖質の吸収を妨げ体外に排泄する作用があり、ダイエットの味方となります。
また、食物繊維は水分を吸収し膨張する結果や満腹感が得られ食べ過ぎを抑止するのも特徴です。
ヤラピンの成分が便秘予防をサポート
さつまいもを切った際に出る白色の液体はヤラピンという成分で、整腸作用があり加熱しても減少しづらく、便秘予防に効果があるとされています。
さつまいもに含まれる食物繊維との相乗効果により、整腸作用と便秘予防の効果も期待できます。
参考記事:焼き芋の糖質とカロリー~焼き芋は太る?糖質制限中の食べ方もお伝えします~
さつま芋に含まれるその他の栄養素
さつまいもには血圧を下げるカリウムや、病気やストレスに対する抵抗力を高めるビタミンCが含まれます。
また、さつまいものビタミンCはデンプンによって保護されるため、加熱しても壊れにくいのも嬉しい点ですね。
さつまいもの食べ方
さつまいものオススメの食べ方についてお伝えします。
焼く・蒸すのどちらがいい?
焼いても蒸しても、カロリーや糖質が大幅に変わるわけではないので、どちらが良いということはありません。
お好みの調理法を選択するとよいでしょう。
なお焼き芋や蒸し芋を食べる際、バターやマーガリンをつけるとその分カロリーは多くなります。ダイエット中であれば、さつまいもそのものの味を楽しむようにしてくださいね。
調理後に冷やすのもおすすめ
さつまいものように糖質の多いものを加熱後に冷やすと、でんぷん(糖質の種類の一種)がレジスタントスターチという体内に吸収されにくい物質に変化します。
糖質が気になる方は冷たくして食べるのもよいでしょう。
さつまいもの選び方と保存方法
さつまいもは太くて重みがあり、皮の色が鮮やかなものを選ぶようにしましょう。表面に凹凸とヒゲ根がないものがお勧めです。
そしてさつまいもは寒さに弱いですので、新聞紙に包んで常温で保存すると持ちがよくなります。
まとめ
以上、さつまいもはカロリー糖質ともに高めだとわかりました。
一方で低GI値食品であること、食物繊維やヤラピンがダイエットに効果的な一面もあります。
とはいえ、さつまいもは食べ過ぎると体重が増える可能性もあります。そのためダイエット中であれば、1日あたり1/2本を目安にするとよいでしょう。
それでは当記事を参考に、さつまいもを日々の食生活に取り入れてくださると嬉しいです。
なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
参考文献
・文部科学省 食品成分データベース
・独立行政法人農畜産業振興機構 今月の野菜 さつまいも
・農林水産省 サツマイモの栄養成分の特徴 さつまいもの切り口から出る白い液体 みんなの食育
・国立成育医療研究センター スマイルガイド食事編
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット