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不眠は糖尿病のリスクを高めるって本当?睡眠不足解消のポイントも紹介

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不眠は糖尿病のリスクを高めるって本当?睡眠不足解消のポイントも紹介

当記事の執筆は、管理栄養士  佐藤久美が担当しました。
*シンクヘルスブログ監修・執筆者情報一覧はこちらをご覧ください

最近、よく眠れていますか?

健やかな睡眠は、心身の休養や健康のために欠かせません。

睡眠不足の状態が続くと、糖尿病など生活習慣病のリスクが高まることもわかっています。

そこで今回は、不眠と血糖値の関係について解説していきます。

睡眠不足解消のコツもお伝えしますので、血糖値の気になる方や不眠に悩む方はぜひ最後までご覧ください。

睡眠不足は血糖値の上昇につながる?

睡眠不足が慢性化すると、血糖値を上昇させる「糖質コルチコイド」というホルモンが過剰に分泌されます。

そのため睡眠不足の原因となる入眠困難や途中覚醒、早朝覚醒など不眠症状のある方は、よく眠れている方に比べて糖尿病になるリスクが1.5~2倍になるとわかっています。

なお熟睡できない原因の1つに挙げられるのは、睡眠時無呼吸症候群です。

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に呼吸が止まったり、呼吸の回数低下が頻繁に起こる病気のことです。

睡眠時無呼吸症候群になると、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効き具合まで低下します。ゆえに睡眠時無呼吸症候群では、血糖値がより上昇しやすくなるのです。

参考記事:睡眠時無呼吸症候群とは〜原因・症状・治療をポイント解説〜

一時的な睡眠不足にも要注意

血糖値が気になる方は、一時的な睡眠不足にも注意しましょう。

一時的に睡眠時間が短くなった場合でも、インスリンの効き具合が悪くなるからです

参考までに普段通りの睡眠時間を確保できた日と、そうでない日の血糖値を比べてみましょう。

【普段通りの睡眠時間を確保できた日】
普段通りの睡眠

【睡眠不足の日】
  睡眠不足の日

このように、睡眠不足は普段通りの睡眠をとったときに比べて、血糖値が上がりやすくなるとわかります。

ほかにも4時間睡眠が2日続いただけで、10時間眠った日に比べて食欲が増すとわかっています。

食事や間食を食べすぎれば血糖値は上がりますから、この点にも注意が必要といえるでしょう。

睡眠不足が与えるその他の影響

睡眠不足が与えるその他の影響

睡眠不足は血糖値を上げるだけでなく、体にさまざまな悪影響を及ぼします

・高血圧
・脂質異常症(中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝異常)
・高尿酸血症(痛風の原因となる)
・うつ病
・日中の強い眠気
・注意力低下

このように、睡眠不足は病気や事故などを引き起こすリスクも高めます。

参考記事:血圧が高い時はどのように対処する?〜方法や注意点を分かりやすく紹介〜
参考記事:脂質異常症と高脂血症は違うもの?~メタボとの関係についても詳しく解説します~

よい眠りのために知っておきたいこと

睡眠不足を改善、解消するために「眠りのメカニズム」と「不眠の原因」について見ていきましょう。

眠りのメカニズム

眠気は2つの要因「睡眠欲求」と「覚醒(かくせい)力」が大きく影響します。

・睡眠欲求:日中に疲労がたまると眠気が起こりやすくなる。また起きている時間が長いほど眠気が強くなる。
・覚醒力:生まれつき備わっている体内時計に指示される。体内時計の影響で、日中は眠気に打ち勝ち、就寝時刻が近づくと眠気を感じる

さらに、シンプルながら非常に大事なことを1点お伝えしましょう。

覚醒中(日中)に蓄積した疲労を回復するために、睡眠中に脳やからだは休養を取ります。

つまり、消費カロリーが多ければ多いほど睡眠時間が長くなるのです。そしてこれは「体重あたりの消費カロリー」が関係します。

人は成長とともに、体重あたりの消費カロリーが減少する傾向にあります。

したがって年を重ねると睡眠時間が減るのは、理にかなっているといえるでしょう。

不眠の原因

不眠の原因

先ほどお伝えした眠りのメカニズムが妨げられると、不眠が生じます。

不眠の原因となる、いくつかの例を挙げてみましょう。

・長時間の昼寝
・日中の活動量(消費カロリー)が少ない
・夜更かし

よい眠りのためには、日中の過ごし方が重要であるとわかりますね。

睡眠の質を高める環境作り

睡眠の質を高める環境作り

よい眠りを促す方法をご紹介しますので、参考にしてくださいね。

参考記事:睡眠の質を上げる方法をご紹介~1日の過ごし方を見直そう~

寝る30分前は液晶画面を見ない

ブルーライト(スマートフォンやパソコンなどの画面から出ている光)は交感神経を刺激して、眠気や睡眠の妨げとなります。

ベッドに入ってからスマートフォンを見る習慣のある方は、とくに注意しましょう。

ゆっくり湯船に浸かりリラックス

シャワーではなく湯船に浸かることで、ゆっくりと体を温めましょう。

湯船につかる時間は15分程度で構いません。入浴直後の体が温かいうちは眠気が生じにくいので、可能であれば就寝の1時間前に済ませましょう。

寝室を整える

温度調節は、睡眠にとってとても重要です。

部屋の中が寒すぎたり、暑すぎたりしていませんか?一度見直してみましょう。

また寝具は、体に合った心地よいものを選びましょう。ご自身の体に合う高さの枕や、触り心地のよい布団にするとよいですね。

適度な運動

適度な運動

先ほどお伝えしたように、消費カロリーが増えると眠りが促されます。

1日の中で歩く時間を増やしたり、階段を使うようにしたりと、適度に体を動かしましょう。

参考記事:運動をしたらいい睡眠がとれるってホント?〜運動の強度やタイミングを詳しく解説〜

朝日を浴び、規則正しい食事をする

朝や日中に日の光を浴びると、体内時計のズレが調整されます。

また体内時計が正しく動くには、規則正しい食事も重要です。一方で夜遅くの食事は、寝ている間に食べたものを消化することになり睡眠の質が低下します。

参考記事:自律神経を整える食べ物&飲み物について解説~おすすめも紹介~

お酢が睡眠に良いって本当?

お酢が睡眠に良いって本当?

お酢そのものが睡眠を促すわけではありませんが、血糖値の乱高下を防ぐことで、よい眠りへとつながることが期待できます。

なぜならお酢には糖の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える働きがあるからです。

参考記事:お酢にダイエット効果があるってホント?~飲み方やタイミングも解説~

まとめ

今回は、不眠と血糖値の関係についてお話しました。

睡眠不足は、糖尿病になるリスクを高めます

糖尿病予防や血糖値改善のためにも、日中活動的に過ごし、寝る前は心身ともにリラックスできる環境を整えましょう。

それでは当記事を参考に、生活習慣を見直し、睡眠不足解消や血糖値の改善につながることを願っています。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは血糖値や運動の記録がカンタンにできます。メモ機能で睡眠や生活に関する記録もできますので、健康管理にぜひ活用してみてくださいね。
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参考文献
厚生労働省 e-ヘルスネット
J-Stage 睡眠時無呼吸症候群と糖尿病 糖尿病における睡眠障害の臨床 食酢の食後血糖上昇抑制効果

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