【実はすごい】パセリの栄養&効能効果~管理栄養士がポイント解説~

当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間弘美、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)
サンドイッチやハンバーグなどの引き立て役、として活躍するパセリ。
鮮やかな緑色と香り、苦みはパセリ独特のものです。個性派の名脇役といっても過言ではありません。
そんなパセリ、実は栄養満点で主役級の栄養をもつ緑黄色野菜なのです。
そこで、今回はパセリの栄養面での魅力を管理栄養士がわかりやすく解説いたします。パセリの栄養を活かした効果的な食べ方もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
パセリのここがすごい!3つの栄養&効能効果
パセリにはたくさんの栄養素が含まれていますが、ここではとくに注目したい栄養と効能効果について解説していきます。
老化予防にビタミンACE
わたしたちの体は、酸素を利用する時に「活性酸素」という老化の素を作ります。この活性酸素が細胞を傷つけ、体のサビつきを加速させます。
そこでパセリに豊富に含まれるビタミンA、C、Eが体のサビつきを予防するのです。
ビタミンA、C、Eは「ビタミンエース(ACE)」とも呼ばれ、一緒に摂取することでより効果が高まります。
パセリにはビタミンACEが全てそろっているため、老化予防につながると言えるでしょう。
参考記事:エイジングケアとは?〜外見と食事をしっかりケアしましょう〜
生活習慣病の予防に活用
実はパセリに含まれるβ-カロテン・カリウム・水溶性食物繊維は、生活習慣病の予防に効果的です。
β-カロテンは強い抗酸化作用をもつため、動脈硬化の進行を遅らせる効果が期待されています。そして、カリウムは体の余分な塩分を排出し、高血圧を予防します。さらに含まれる量は多くないですが、水溶性食物繊維は食後血糖値の急上昇を抑えるのです。
つまり、パセリに含まれる栄養素には動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣病を予防する効果が期待できるといえます。
参考記事:高血圧とは~症状や生活習慣での改善ポイントなど分かりやすく解説~
参考記事:糖尿病とはどんな病気?症状・原因・治療などをわかりやすく解説
ストレス予防に効果が期待
忙しい日々で疲れが溜まり、イライラすることもあるかと思います。そこでパセリに含まれるビタミンCが、私たちの体をストレスから守るホルモン「アドレナリン」の合成を助けます。
また、パセリにはイライラを抑え、精神を安定させるカルシウムが含まれる点も嬉しいですね。
ダイエットにもパセリが効果的な理由
パセリにはダイエットを助ける効果も期待できます。それでは、順に理由を見ていきましょう。
便秘予防
パセリには腸内環境を整える、食物繊維が豊富です。食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類あり、パセリには不溶性食物繊維が多く含まれます。
不溶性食物繊維は便のカサを増やすことで腸を刺激し、便通を促します。また水溶性食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善が期待できるのです。
むくみ予防
パセリのカリウムは、余分な水分を体の外に排出します。パセリは体内に水分が溜まり過ぎるのを防ぐ、むくみ対策の食材といえますね。
1日どれくらい食べればいい?食べすぎのデメリットとパセリの適量
パセリを食べるのは1日3房、3gが適量です。
というのもパセリを一度にたくさん食べると、体調を崩す可能性があるからです。実は、パセリ200gを一度に食べると危険といわれています。とはいえ、パセリは1房1gです。付け合わせのパセリを食べる程度であれば、安全といってよいでしょう。
また、パセリに含まれる精油成分アピオールには、口臭防止や食中毒予防効果があります。適量のパセリは、健康によいといえますね。
パセリの効果的な食べ方とは?
では、パセリはどのように食べると効果的に栄養素を摂取できるのでしょうか。
おすすめの食べ方を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
生でそのまま食べる
パセリは水や熱に弱い栄養素、ビタミンCやカリウムを含みます。
生で食べれば栄養素が流れ出るのを防げます。つまり付け合わせのパセリをそのまま食べれば、ビタミンCやカリウムを余すことなく摂れるでしょう。
油と一緒に加熱して食べる
パセリに含まれるビタミンA・E・Kは油に溶けやすい栄養素です。
そこで、加熱する際に油と一緒に調理すると、ビタミンA・E・Kの吸収率がアップします。パセリはフリッターにしてもおいしいので、ぜひお試しくださいね。
乾燥させて食べる
乾燥パセリは水分を除いた分、栄養素が凝縮されています。つまり、少量でも効率よく栄養素が摂れる優れものなのです。
スープやパスタ、サラダにかけて日々の栄養補給に活用するのもよいですね。
まとめ
以上、パセリは栄養価が高く、日々の栄養補給にピッタリだとわかりました。
老化や生活習慣病、ストレス、便秘、肥満、むくみの予防・改善効果の期待できる栄養素が含まれるので、積極的に食べたい野菜です。
また、摂りたい栄養素によって効果的な食べ方が違います。ビタミンCとカリウムは生、ビタミンA・E・Kは油で調理すると吸収率がアップします。
それでは当記事を参考にパセリを適量食べて、健康な体づくりに役立てていただけると幸いです。
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【参考文献】
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省 日本人の食事摂取基準 2020年
国立健康栄養研究所 健康食品の素材情報データベース
JAさが パセリ
食べて治す!栄養成分事典(主婦の友社)