クレープのカロリーと糖質は高い?~生地や生クリームのカロリーも解説~

当記事を監修した専門家:管理栄養士・調理師 前間弘美、編集長 宮田亘造(詳しいプロフィールはこちらをご覧ください)
小麦粉を使ったもちもちの生地に、生クリームやフルーツ等を包んだクレープ。
フランスのブルターニュ地方が発祥の地と言われているクレープは、実はヨーロッパでは小麦粉ではなく“そば粉”を使ったクレープが一般的です。
さらに最近では、デザート系クレープだけでなく食事系クレープも販売されていて、選ぶ際に迷う方も多いのではないでしょうか。
そんなクレープですが、デザート系のカロリーと糖質は高めです。
そこで当記事では、クレープのカロリーや糖質量だけでなく、クレープ生地や生クリームのカロリーも分かりやすくお伝えしていきます。
またダイエット中のクレープの食べ方もご紹介しますので、最後までお付き合いください。
目次
クレープのカロリーと糖質(100gあたり)
クレープ(※)は100gあたり278kcal・糖質21.5gで、一般的な食べ物と比べてカロリー・糖質共に高いです。
(※)バナナ・チョコレート・生クリームを包んだクレープの数値
クレープ1食分だといくらか
まず、クレープ1食分(※)は566kcal・糖質43.8gで、他の食べ物に比べるとカロリーも糖質も高いと言えます。
(※)バナナ・チョコレート・生クリームを包んだクレープの数値
参考までに、大盛ご飯1杯(200g)は312kcal・糖質76.2gです。なので、クレープの1食分のカロリーは大盛ご飯1.8杯分、糖質は約1/2杯分に相当します。
次に、クレープと他の洋菓子のカロリー・糖質量を比べてみましょう。
上の表からデザート系クレープの中でも人気の高いチョコバナナは、他の洋菓子と比べてもカロリー・糖質量が高いことが分かりますね。
生地1枚のカロリー・糖質
クレープ生地1枚(63.3g)は120kcal・糖質13.7gで、一般的にはカロリーと糖質は高めとなります。
その理由ですが、クレープ生地の原材料には小麦粉・牛乳・グラニュー糖・卵・バターが使われているからです。
しかしクレープ生地には、「エネルギー産生栄養素(※)」がバランスよく摂れるというメリットもあります。
(※)私たちの身体にエネルギー源として必要な「炭水化物・たんぱく質・脂質」の総称です。以前は「三大栄養素」と言われていました。
では、私たちが普段よく食べているご飯と比較してみましょう。
このようにクレープ生地から、炭水化物(薄力粉・グラニュー糖)・たんぱく質(牛乳・卵)・脂質(バター)が摂れるため、エネルギー産生栄養素のバランスが良い食べ物と言えます。
生クリームやカスタードクリームのカロリー・糖質
生クリームは100gあたり433kcal・糖質3.1g、カスタードクリームは100gあたり176kcal・糖質24.5gです。
上記の通り、クレープ1食分あたりで見ても、カスタードクリームはカロリーも糖質も高いですね。
なお生クリームは脂質が多いためカロリーが高く糖質は低めですが、市販のクレープに使われている生クリームは砂糖を加えて甘くしているものが多いです。
ですのでクレープに入っている生クリームも、カロリーだけでなく糖質も高いと思って良いでしょう。
ちなみにカロリーや糖質が気になる方は、砂糖を加えていない生クリームを使ったり、豆腐やヨーグルトでクリームを作るのもお勧めです。
参考記事:ホットケーキはカロリー・糖質が高いから太る? ~豆腐を使った絶品レシピも紹介~
糖質制限中は食べられる?
結論から申し上げますと、クレープは糖質が高いため、糖質制限中は控えた方が良いでしょう。
特にアイスクリームやカスタードクリームを使ったデザート系のクレープは糖質が高くなるため、糖質制限中に食べることはおすすめできません。
しかし、薄力粉の代わりにそば粉を使うと低糖質のクレープ生地が作れるので、手作りしてみても良いでしょう。
上記の表にあるよう、そば粉を使うことで薄力粉より約50%もの糖質をカットすることが出来ます。
食事系クレープはどうか
食事系クレープは、包む具材によって糖質制限中でも向いているメニューと言えます。
ツナクレープ(※)を例に見てみましょう。
(※)オイル不使用のツナ缶とマヨネーズを混ぜ合わせたものと、野菜を包んだクレープです。
上の表から、ツナクレープはデザート系クレープに比べると、カロリーも糖質も低いことが分かりますね。
なお食事系クレープでおすすめの具材は、高たんぱく質(※)で低糖質なノンオイルツナ・鶏むね肉・エビ等です。
(※)たんぱく質は、私たちの体の代謝を上げるために必要な筋肉を構成する栄養素です。
さらに、野菜もプラスすることでビタミンやミネラルも摂れ、満足感が得られるクレープになります。
ダイエット中に食べる際の注意点
ダイエット中は、デザート系クレープより食事系クレープの方がおすすめです。なぜなら繰り返しになりますが、食事系クレープはデザート系クレープに比べると低カロリー・低糖質だからです。
また、ダイエット中にデザート系クレープを食べる際には、“食べる時間帯”と“食べる量”に注意すると良いでしょう
食べる時間帯は、活動時間が多い朝や昼がおすすめです。
というのも夜はエネルギー消費が少ないため、余分なカロリーは身体に蓄えられダイエットの妨げになってしまいます。
次に食べる量です。アイスクリームやカスタードクリーム等をたっぷり使ったデザート系クレープは、私たちが普段食べる約1食分(※)の食事カロリーに相当します。
(※)活動量が少ない成人男性の1日に必要な摂取エネルギーの目安は、2200±200kcalです。よって1食分のカロリーは約700kcalになります。
ですのでダイエット中に市販のデザート系クレープを食べる場合は、半分だけ食べるなど量を減らすと良いでしょう。
なお、ダイエット中にどうしてもデザート系クレープを食べたい場合は手作りするのも一つの手です。そば粉で低糖質のクレープ生地を作ったり、豆腐やヨーグルトで低カロリーのクリームを作ると良いですね。
参考記事:ダイエット中におやつはOK?〜選び方・おすすめレシピ・ランキングを一挙公開~
トッピングのカロリー・糖質に気を遣おう
デザート系クレープのトッピング缶詰の果物やアイスクリーム・カスタードクリーム・チョコレート、カロリーや糖質の高いものが多いです。
ですからダイエット中にデザート系クレープを食べる際は、生の果物やナッツをトッピングすると良いでしょう。
また、食事系クレープではマヨネーズを多く使っているものが高カロリーですので、ダイエット中は気を付けたいトッピングのひとつと言えます。
参考記事:マヨネーズのカロリーは高いが糖質は低い〜健康に良いかを含めてポイント解説〜
クレープの栄養成分
クレープに含まれる3つの栄養成分を順番に解説していきますね。
①脂質
クレープには脂質が多く含まれます。
なぜならクレープ生地にバターを使ったり、トッピングでチョコレートやマヨネーズ・生クリームといった脂質が多い食材を使うためです。
脂質は私たちの身体を動かすエネルギー源ですが、摂りすぎると肥満の原因になるため適度に摂ることが大切です。
②たんぱく質
クレープ生地の原材料である卵や牛乳に多く含まれます。
たんぱく質は身体を作る構成成分ですが身体の機能を調節する働きもあるため、たんぱく質が不足すると筋力が低下するだけでなく抵抗力も弱くなります。
③カルシウム
クレープ生地の卵や牛乳に含まれています。
カルシウムは骨や歯の構成成分であるだけでなく、血液凝固作用の促進や筋肉収縮などにも関与しています。
参考記事:たい焼きのカロリー・糖質は高い~ダイエット中の注意点&栄養素もご紹介~
まとめ
以上、クレープの中でもデザート系クレープはカロリー糖質共に高いことが分かりましたね。
生クリームやカスタードクリームはカロリーや糖質が高いので、ダイエット中はデザート系クレープより食事系クレープを選ぶと良いでしょう。
また減量中にどうしてもデザート系クレープを食べたい時は、カロリーや糖質をカットしたクレープを手作りしたり、市販のものであれば食べる時間帯と食べる量に注意すると良いですね。
今回の記事により、適度にクレープを楽しんで頂けると嬉しいです。
なお弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。
■参考文献
日本食品標準成分表 2020年度版(八訂)
カロリーSlism
J-Stage クレープ生地の物性と官能特性に及ぼすそば粉の影響
厚生労働省 eーヘルスネット エネルギー産生栄養素
健康長寿ネット カルシウムの働きと1日の摂取量
健康長寿ネット 微量元素の働きと1日の摂取量
健康長寿ネット 三大栄養素のたんぱく質の働きと1日の摂取量
農林水産省 一日に必要なエネルギー量と摂取の目安