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黒豆の栄養と効能~大豆との違いや効果的な食べ方・黒豆茶についても解説~

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知らないと損!黒豆の栄養と効能~黒豆茶・黒枝豆の栄養価も解説~

当記事の執筆は、管理栄養士  松原知香が担当しました。
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お正月に縁起物として食べる黒豆。

黒豆の歴史は長く、日本では平安時代にはすでに栽培が始まっていたと言われています。

時を経て戦国時代には、黒豆は武士に支給される保存食として重宝されていたとか。

さて、現在の日本において黒豆は「お正月に食べるもの」という印象が強いですが、実は1年中食べたくなる成分の宝庫なのですよ。

そこで今回は黒豆の栄養成分について詳しく解説しましたので、最後までお付き合いください。

黒豆の栄養と効能

黒豆の栄養と効能

それでは黒豆に含まれる栄養素と効果効能について見ていきましょう。

高血圧予防『カリウム』

黒豆(ゆで)100gに含まれるカリウムは480mgととても豊富です。

ご参考までにカリウムが豊富で有名なじゃがいも(ゆで)は340mgなため、黒豆にいかに多く含まれるかおわかりいただけると思います。

さて、カリウムは体内にある余分なナトリウム(塩分)を排出してくれる働きがあるため、高血圧予防に効果的な栄養素です。

日本高血圧学会では高血圧予防の観点から、血圧が正常値の人であっても食塩摂取量は1日あたり6g未満を推奨しています。

しかし実際の摂取量は6gよりもはるかに多いことから、食塩の摂取量を減らすことに加えて塩分排出効果のあるカリウムの積極的な摂取が望まれています。

また、カリウムは足がつるのを防ぐ効果も期待できるため、黒豆は筋肉をよく使う方にもオススメできる食品ですよ。

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骨や歯を作る『カルシウム』

黒豆は骨や歯の構成材料となるカルシウムが豊富です。

そのため、動物性食品を一切摂らないヴィーガンの方にとって、黒豆は貴重なカルシウム源となることでしょう。

カルシウムはビタミンDと一緒に摂ると吸収率がアップします。そのため、ビタミンDが豊富なきのこ類や魚介類と共に食べるのがオススメです。

骨や歯は絶えず作り変えられているため、毎日カルシウムを取り続けることが重要なので、黒豆を日々の食事に摂り入れてくださいね。

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貧血予防『鉄分』

黒豆(ゆで)100gに含まれる鉄分は2.6gと豆類の中でトップクラスです。

鉄分は血液の材料となるため、不足すると貧血を起こします。

貧血と聞くと、月経のある女性だけに起こると思われる方が多いですが、実際には男性にも起こる症状です。わずかに動いただけで動悸・息切れなどが起こったり疲れやすい方は、貧血のサインかもしれません。早めに医療機関を受診しましょう。

そのままポリポリと食べられる「煎り黒豆」を常備しておくと、手軽に鉄分補給ができて重宝しますよ。

植物エストロゲン『大豆イソフラボン』

黒豆は実は大豆の仲間です。

そのため、黒豆にも大豆イソフラボンが入っています。

大豆イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」と同様の働きをすることから植物エストロゲンと呼ばれることも。さて、女性ホルモンという名前から男性には無関係と思われがちなのですが、実は男性にとっても無くてはならないホルモンなのです。

なぜならエストロゲンは、骨を作る時に必要なホルモンなため正常な骨量維持のために必要だからです。そのためエストロゲンと同様の働きをする大豆イソフラボンは、男性にも摂っていただきたい栄養素といえますね。

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老化防止に役立つ『アントシアニン』

アントシアニンは黒豆の皮に含まれる栄養素です。

黒豆以外ではブルーベリー・紫芋・ナスの皮などにも含まれている天然色素で、抗酸化作用(※)にすぐれているため、老化防止に期待ができます。

※抗酸化作用とは、老化の原因となる活性酸素を取り除いて体が酸化するのをおさえる働きのこと

アントシアニンは水に溶けやすい性質があるため、「黒豆の甘煮」などのような煮る調理法にはあまり適していません。そのため、黒豆を食べるときは「蒸す」か「炒る」がオススメです。

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黒豆と大豆の栄養は違うの?

黒豆と大豆の違いって何?

黒豆と大豆の違いは、アントシアニンという成分の有無です。黒豆には、先ほどご紹介したとおり薄皮にアントシアニンが含まれています。

ちなみに、一般的には黒豆と呼ばれることが多いですが、正式な名前は「黒大豆」と言います。一方でいつも大豆と呼ばれているものは「黄大豆」が正しい名前なのですよ。

黒豆を食べるときは皮のまま「煎り大豆」にすると、薄皮に含まれるアントシアニンも一緒にとることができますよ。

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出会えたらラッキーな「黒枝豆」

一般的な枝豆は黄大豆を未熟なうちに収穫したものですが、黒豆の枝豆「黒枝豆」も市販されています。

黒枝豆はサヤに入ったままでは普通の枝豆と大差ないのですが、サヤから取り出すと黒い薄皮に包まれた豆が出てきます。薄皮の食感が苦手だからという理由で取り除いてしまう方もいますが、アントシアニンは薄皮部分にだけ含まれているため、捨ててしまうにはもったいないです。

さて、黒豆の枝豆は10月頃のたった2週間だけですので、見かけたら迷わずにGETするのがオススメです。

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黒豆の栄養を活かす効果的な調理法&食べ方

黒豆の栄養を活かす効果的な調理法&食べ方

栄養成分を無駄にすることのない調理法は「蒸し」です。

黒豆に含まれるカリウムやアントシアニンは水に溶けやすい性質があります。煮汁ごといただくのであればどちらの調理法でもOKですが、豆だけを食べるのであれば蒸したほうが栄養素が流れ出ていきにくいです。

蒸した黒豆は、サラダにトッピングしたりひじき煮に入れると美味しく食べられます。

また水で戻した黒豆を白米と一緒に炊くと、ホクホクと美味しい「黒豆ごはん」ができますよ。黒豆から流れ出たアントシアニンは白米が吸ってくれるため、栄養を無駄にせずにすむのでオススメです。

せっかく食べるのであれば、より健康的な食べ方をしていきたいですね。

黒豆茶の栄養

黒豆茶の栄養

黒豆茶はご存じですか?

黒豆茶とはお茶の葉の代わりに焙煎した黒豆を使うもので、抽出液にはアントシアニンがたっぷりと含まれています。

抽出に使った豆も美味しく食べられるので、捨てずにいただきましょう。

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1日に何粒も食べ過ぎるのは危険?

1日何粒までという制限はありません。

大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持つことから、大豆を食べすぎるとホルモンバランスに異常をきたすという声が聞かれます。

しかし悪影響が出るのは、特定保健用食品としての大豆イソフラボンを長期・継続的に摂取した場合のことです。

そのため一般的な食品として売られている黒豆であれば、安心して食べてよいでしょう。

黒豆ダイエットは期待できるのか

黒豆ダイエットは期待できるのか

黒豆ダイエットとは「1日に70g(乾燥)の黒豆を食べる」という韓国発のダイエット法です。

黒豆を食べれば食べるほどやせるわけではありませんが、黒豆の栄養成分から見て食べ過ぎ防止が期待できる食品といえるでしょう。

その理由は、黒豆に含まれる食物繊維の多さ(乾燥黒豆70gに含まれる食物繊維は14.4g)です。食物繊維はお腹の中に入ると水分を吸収して膨らみ満腹感が得られるため、食べ過ぎ防止につながるというわけです。

しかし、食物繊維を摂りすぎると腹痛を起こすことがあるため、食べ過ぎにはご注意ください。

黒豆がニキビに効くって本当?

腸内環境の乱れが原因で発生したニキビには効果があるといえます。

その理由は、黒豆には食物繊維が豊富に含まれているからです。

便秘があると、腸内で便の腐敗が進むと悪玉菌が増えて有害物質を作りだすため肌荒れの原因となることも。そのような場合に食物繊維を摂ると、腸内で水分を吸って膨らんで腸壁を刺激しながら進むため便秘解消に役立ちます。

つまり、便秘解消がニキビ知らずの肌を作る要といえるでしょう。

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まとめ

以上、黒豆の栄養と効能について解説しました。

黒豆には、栄養豊富な黄大豆の成分に加えて、老化防止に役立つアントシアニンが豊富だとわかりましたね。

それでは、当記事を参考に健康的な毎日をお過ごしください。

なお、弊社の開発する無料アプリ・シンクヘルスでは体重・カロリー&糖質を含む、食事・血糖値などの記録がカンタンにできます。日々の健康管理でぜひ活用してみてください。

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参考文献
食品成分データベース
日本高血圧学会 減塩栄養委員会
厚生労働省 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A

 

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